HSBAO DEP-6000 能力測定

 

予告通り、7回目の本日はHSBAO DEP-6000をオーバーフロー水槽で使用した時の最大流量を測定して参りたいと思います。

 

 

テスト内容説明

 

  1. ポンプから内径16mmホースを使ってVP13オーバーフロー管に接続
  2. ポンプから内径16mmホースを使ってVP16オーバーフロー管に接続
  3. ポンプ直上で内径16mmホースを2分岐しVP13オーバーフロー管に接続
  4. ポンプ直上で内径16mmホースを2分岐しVP16オーバーフロー管に接続
  5. 内径16mmホースでクーラーを経由してVP13オーバーフロー管に接続
  6. 内径16mmホースでクーラーを経由してVP16オーバーフロー管に接続
  7. ポンプから内径19mmホースを使ってVP13オーバーフロー管に接続
  8. ポンプから内径19mmホースを使ってVP16オーバーフロー管に接続
  • 7,8の試験は適合ホースが19mmのポンプのみ実施

 

テスト内容1〜4イメージ写真

HSBAO DEP-6000は20mmホース接続が可能なのですが、他社ポンプと同様に19mmホースを使用して接続しポンプ直上で19mmホースを16mmホースに変換しています。

 

その後16mmTコネクターを使い2分岐しています。

 

奥側がVP13オーバーフロー管 手前がVP16オーバーフロー管となります。

 

 

テスト内容5.6イメージ写真

HSBAO DEP-6000は20mmホース接続が可能なのですが、他社ポンプと同様に19mmホースを使用して接続しポンプ直上で19mmホースを16mmホースに変換しています。

 

奥側がVP13オーバーフロー管 手前がVP16オーバーフロー管となります。

 

 

テスト内容7.8イメージ写真

 

奥側がVP13オーバーフロー管 手前がVP16オーバーフロー管となります。

 

 

テスト時動画

 

テスト結果纏め

テスト

NO.

実験条件

流量 消費電力

1年間使用時

概算電気代

1

16mmホース→2分岐→VP13O/F管

*クーラー側へのバルブ閉

1,218L/H(20.3L/分)

52W 12,299円

2

16mmホース→2分岐→VP13O/F管

*クーラー側へのバルブ100%開

942L/H(15.7L/分) 54W 12,772円
クーラーへの流量 11.5L/分    

3

16mmホース→2分岐→VP16O/F管

*クーラー側へのバルブ閉

1,368L/H(22.8L/分) 53W 12,535円

4

16mmホース→2分岐→VP16O/F管

*クーラー側へのバルブ100%開

1,038L/H(17.3L/分)  54W 12,772円
クーラーへの流量 11.1L/分    

5

16mmホース→クーラー→VP13O/F管 804L/H(13.4L/分) 51W 12,062円

6

16mmホース→クーラー→VP16O/F管 834L/H(13.9L/分)  51W  12,062円

7

19mmホース→VP13O/F管 1,416L/H(23.6L/分) 53W 12,535円
8 19mmホース→VP16O/F管 1,620L/H(27.0L/分) 54W 12,772円

 

オーバーフロー水槽で使用する際の適合総水量

条件

希望循環回数

適合総水量

16mmホースでVP13O/F管に接続する時

6回

203L以下
10回  121L以下

16mmホースでVP16O/F管に接続する時

6回 228L以下
10回   136L以下
16mmホースを2分岐しクーラーとVP13O/F管に接続する時 6回 157L以下
10回 94L以下 
16mmホースを2分岐しクーラーとVP16O/F管に接続する時 6回 173L以下
10回 103L以下
16mmホースを使ってクーラーとVP13O/F管を直列接続 6回 134L以下
10回 80L以下
16mmホースを使ってクーラーとVP16O/F管を直列接続 6回 139L以下
10回 83L以下
19mmホースでVP13O/F管に接続する時 6回 236L以下
10回 141L以下
19mmホースでVP16O/F管に接続する時 6回 270L以下
10回 162L以下

*測定された流量を希望循環回数で割って出しました。


*皆様も好きな循環回数を決めて適合水量サイズの参考にして下さい。

 

 参考情報(各社オーバーフロー水槽オーバーフロー管サイズ)

 

VP13オーバーフロー管利用製品:レグラスシリーズ・マーフィードシリーズ・
                アールズアクアシリーズ
VP16オーバーフロー管利用製品:ORCAシリーズ・RED SEA REEFER 350以下の製品

 

 

テスト考察

  1. クーラーよりもオーバーフロー管の方が倍程度の流量が測定されました。
  2. クーラーとオーバーフロー管を直列接続した時よりも2分岐した時の方が60%近く水量が増えました。やはり流量が多いポンプ程クーラーとオーバーフロー管は直列接続しないほうが良いことが判りました。
  3. 過去にホースを使わずに塩ビ配管で直接接続した実験をした事が有ります。その時の結果はVP13配管接続した時は1,554L/H(25.9L/分)でホース接続より25%程度流量が多く流れました。
  4. VP16配管接続した時は1,830L/H(30.5L/分)でした。30%程流量が多いので、やはりホースコネクターのロスが大きいことが判りました。
  5. HSBAOのポンプはポンプに直接給水栓ソケットが取り付けられますので、ホース等を利用して接続するようりも直接配管接続をする事がお勧めです。

*給水栓ソケットは製品に含まれておりません(ホームセンター等で簡単に入手可能です)

  

皆様コメントよろしくお願い申し上げます。

 

info.saffdesign@gmail.com

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コメント: 5
  • #1

    マサ (木曜日, 14 3月 2019 09:12)

    本ブログの存在は大変ありがたくとても参考になりました。もっと早く本ブログの存在を知って勉強させていただければ良かったです。情報本当に参考になりました。ありがとうございます。
    自分は海水で90×45×45オーバーフロー水槽と60規格サンプにて、今はカミハタリオ1700(流量28㍑/分)でまわしています。揚程1.1㍍です。2年ほどこの状況でした。
    この度、クーラーや殺菌灯の購入にあたり、ポンプをリオ3100(流量48㍑/分)を導入し、ホース、塩ビパイプで分岐しての一方は本水槽、一方はクーラーと殺菌灯の順で接続予定でした。導入前に水道水を貯めたタンクで使用予定ホース、分岐管利用にて揚程高やサンプからクーラーまでの距離などイメージ設定して、庭先でサンプ投入前にいろいろな流量測定(ポリタンクに㍑線を引きストップウォッチで貯水計測)を行ったらまったくの期待外れの流量値で困っておりました。オーバーフローパイプの直径は13Aで、塩ビ分岐管部分も13Aです。これに18ミリホースでポンプ~分岐管~一方向はオーバーフロー管、~もう一方向はクーラー~殺菌灯(~部分がホース接続です)へつなげてのテスト測定してみました。
    分岐管後のクーラーの入口での必要水量が20~50㍑/分です。その後つなぐ殺菌灯は10~30㍑/分です。いずれも18ミリホースが接続最大径です。
    本ブログ参考にオーバーフロー管はピストル変更して16A仕様に変えて、ポンプもDEP-6000を再購入しようと思います。また、ポンプからの出水も塩ビパイプ25Aにて立ち上げ分岐して、異形パイプなど使ってクーラー、殺菌灯までは18ミリホース接続し、一方のオーバーフロー管までも分岐管へ異形パイプ接続にて20ミリホース接続としたいかと思います。
    長くなり失礼しましたが、上記のような内容で、クーラー、殺菌灯の入口必要水量確保や、本水槽の最低でも全水量(サンプ込みで210㍑ほど)6回転などは確保できますでしょうか?
    お手すきの際にご教授くださると幸いでございます。長文失礼致しました。

  • #2

    管理者 (木曜日, 14 3月 2019 13:49)

    マサ様
    コメント有難うございます。
    若干条件は異なりますが、下記試験条件にとても近い状況と思います。
    https://www.saffdesign.com/2018/04/26/hsbao-dep-6000性能実験/
    ホース接続せず、VP16で直接接続してますので、この流量出てますがホース接続では流量不足の可能性ございます。
    また、クーラー側への流量足りない可能性有りますが、ホースサイズが異なりますので19mm接続なら流量足りる可能性有ります。
    しかし、クーラー側への流量が増える=水槽側流量減ることになりますので、全体では流量足りない可能性大です。
    もしご予算が許せばワンサイズかツーサイズ上のポンプおススメです。週末で宜しければ配管計画図書きますのでご指示下さい。(画像ファイルとなりますので、メールでご指示頂けますと幸いです)
    ご検討宜しくお願い申し上げます。

  • #3

    マサ (土曜日, 16 3月 2019 23:05)

    管理者様
    お気使いありがとうございます。
    大変恐縮なのですが、当方気が早い性格もあり昨晩考えた抜いた結果、本日水槽キャビネット内環境の大改革行いました。
    まずは本ブログでも実験いただきました、カミハタリオからクーラー経由でのオーバーフロー管への直繋ぎのときの流量が案外いい数字だったことを参考に致しました。
    また、サンプ内炉材を飼育水で掃除しがてら、すこしスペースを確保し、ポンプの2台置き可能な環境としました。
    今回は、既存品のリオ1700を殺菌灯専用ポンプとして独立させ、今回購入してしまったリオ3100を新たにサンプ内稼働として、ここからクーラー経由でオーバーフロー管への直線接続としました。
    今回も以前と同様な、設置想定内容での水道水テスト行いましたところ、本水槽への流量は以前より格段に改善しました。配管もホースは最小で抑え、使えるところは塩ビパイプにて対応しました。流量で18~9㍑/分となり、5~6回転と計算できます。今回はこの内容でとりあえず様子をみてみます。
    いろいろなテストデータは大変参考になりました。心よりお礼申し上げます。

  • #4

    管理者 (日曜日, 17 3月 2019 08:20)

    配管の太さが流量に大きく効いてきますので、
    少しの工夫で流量アップ可能性有りますので、当方の実験結果が
    役に立ったようで良かったです。

  • #5

    マサ (日曜日, 17 3月 2019 09:21)

    管理者様
    本当に驚きました!素人判断で、内径が細い方が、圧が高まってより強い力となるような認識でしたが、大間違いでした。また、ホース接続より、内径がなるべく太い塩ビパイプでの接続の方が流量稼げるということもわかりました。
    大いに役立ちました。再度御礼申し上げます。
    当初は某Q&Aサイトなどで同様の質問、回答あったのですが、まるで逆の回答だったことで惑わされてしまった感がございますが、管理者様の実験データ参考に当方も実験させてもらい正しい内容が認識でき、本当に満足しております。