オーバーフロー水槽サイズ毎に適切なポンプサイズを纏めました

 

オーバーフロー水槽に必要な1時間当たり循環回数

 

メール等で問い合わせ頂く内容の9割は下記のようなものです。

 

あたらしく海水水槽立ち上げるのですが、1時間当り何回海水を循環させる必要が有りますか?
その時に必要なHSBAOのポンプ型番を教えて下さい

正直必要循環回数は諸説御座いますので、6〜10回/時間を目安に、お勧めするポンプサイズを回答させて頂いております。

 

多くの方が誤解をされているよう点が有るようですので、ここで1点のみ注記です。

ポンプのパッケージに記載の有る性能曲線図の揚程のみを信じてポンプを選んでは駄目です。
それでは、希望する流量絶対に出ません。
オーバーフロー水槽吐出口でどれだけの流量が出るかはポンプの性能とおなじくらい、どのような配管をするかが重要です。

一番大事なオーバーフロー管サイズをベースにお勧めポンプを纏めさせて頂きました。

 

まずは各社のオーバーフロー水槽のオーバーフロー管サイズを見てみましょう。

 

VP13オーバーフロー管利用製品:レグラスシリーズ・マーフィードシリーズ・
                アールズアクアシリーズ
VP16オーバーフロー管利用製品:ORCAシリーズ・RED SEA REEFER 350以下の製品
VP25オーバーフロー管利用製品:RED SEA REEFER 425以上の製品

 

 

オーバーフロー管サイズ別、各ポンプ吐出量

  1200 2500 4000 6000 8000 10000 12000 15000 20000
 VP13

 666

(11.1)

972

(16.2)

1,206

(20.1)

1,554

(25.9)

1,806

(30.1)

1,980

(33)

     
VP16    

1,734

(28.9) 

1,830

(30.5)

1,914

(31.9)

2,280

(38)

     
VP25    

2,460

(41) 

2,940

(49)

3,480

(58)

4,920

(82)

3,540

(59) 

4,860

(81)

5,040

(84)

  • 表内上部記載:L/H(1時間当たりに何リットルの流量が有るか)
  • 表内下部記載:L/分(1分間当たりに何リットルの流量が有るか)

*記載のサイズの配管を使ってポンプとオーバーフロー管を直接接続した時に得られる吐出量です。

*オーバーフロー管サイズに応じてポンプ吐出口直上で配管サイズを絞っています。

 

クーラー等に2分岐した上でオーバーフロー管に接続した場合の流量

  2500 4000 6000 8000 10000 12000 15000 2000
 VP13  

1,080

(18L)

1,332

(22.2)

1,530

(25.5)

1,686

(28.1)

     
VP16  

1,242

(20.7)

1,554

(25.9)

1,728

(28.8)

1,986

(33.1)

     
VP25    

2,580

(43)

3,060

(51)

3,360

(56)

 3,300

(55)

4,560

(76) 

4,620

(77) 

  • 表内上部記載:L/H(1時間当たりに何リットルの流量が有るか)
  • 表内下部記載:L/分(1分間当たりに何リットルの流量が有るか)

*上の表と違い、途中に2分岐チーズを挟んでクーラーへの分岐配管を作っています。

 (クーラーへの配管にはバルブを設けて水を流しておりません)

*オーバーフロー管サイズに応じてポンプ2分岐チーズ後に配管サイズを絞っています。

 

水槽総水量からお勧めポンプサイズを纏めました

 【クーラー等接続無し】1時間当たり総水量を約6回転(循環)させたい方

  VP13 VP16 VP25
 100L  DP-1200 DEP-1200 DEP-1200
200L DEP-4000 DEP-4000 DEP-4000
300L FEP-8000 DEP-6000 DEP-4000
400L     DEP-4000
500L     DEP-4000
600L     DEP-4000
700L     DEP-10000
800L     DEP-10000

*水槽システム総水量に対して必要なポンプサイズを選定しました。

*クーラー接続が無ければ、最大800Lもの容量を持つオーバーフロー水槽まで対応するポンプが御座います。

 【クーラー等接続有り】1時間当たり総水量を約6回転(循環)させたい方

  VP13 VP16 VP25
 100L DEP-4000 DEP-4000 DEP-4000
200L DEP-6000 DEP-4000 DEP-4000
300L   DEP-8000 DEP-6000
400L     DEP-6000
500L     DEP-8000
600L     DEP-15000
800L     DEP-15000

*水槽システム総水量に対して必要なポンプサイズを選定しました。

*クーラー接続が有る場合は、最大800Lもの容量を持つオーバーフロー水槽まで対応するポンプが御座います。

*クーラーとオーバーフロー管は直列接続しておりません。途中に2分岐チーズを挟んでクーラーへの分岐配管を作っています。

 【クーラー等接続無し】1時間当たり総水量を約10回転(循環)させたい方

  VP13 VP16 VP25
 100L DEP-4000 DEP-4000 DEP-4000
200L   DEP-10000 DEP-4000
300L     DEP-6000
400L     DEP-10000
500L     DEP-10000

*水槽システム総水量に対して必要なポンプサイズを選定しました。

*クーラー接続が無ければ、最大800Lもの容量を持つオーバーフロー水槽まで対応するポンプが御座います。

 【クーラー等接続有り】1時間当たり総水量を約10回転(循環)させたい方

  VP13 VP16 VP25
 100L DEP-4000 DEP-4000 DEP-4000
200L   DEP-10000 DEP-6000
300L     DEP-8000
400L     DEP-15000

*水槽システム総水量に対して必要なポンプサイズを選定しました。

*クーラー接続が無ければ、最大800Lもの容量を持つオーバーフロー水槽まで対応するポンプが御座います。

*クーラーとオーバーフロー管は直列接続しておりません。途中に2分岐チーズを挟んでクーラーへの分岐配管を作っています。

 

纏め

ここで記載している数値は全て実験によって測定された数値となります。

 

配管が細い程、抵抗が大きくなり流れる水量が大幅に少なくなる事が判ると思います。

 

ご自身のオーバーフロー水槽のオーバーフロー管のサイズを良く確認の上、この表を参考にポンプサイズを選んで頂けますと幸いです。

 

ここまで書いておいて何ですが。。。

 

健康的に魚やサンゴが飼育出来ていれば、それ程1時間当りの濾過循環回数に拘る必要は無いと思います。

あくまでも濾過循環回数は目安です。

 

もちろん、今後も遠慮無くポンプサイズの相談を頂けますと幸いです。

info.saffdesign@gmail.com